だるま親方 レポート

VOL.4 ランカーの方向性  3月19日掲載

 釣のテクニックはある程度経験を積めば誰でも旨くなる。しかし、一番簡単で、一番難しく、そして永遠に極められないもの、それはバイト(あたり)早い話どのタイミングでフッキングするかだ。
 想像してみて欲しい、もし貴方が人を一撃で殺そうとするばあい、どこを狙うだろうか?(突飛な例えで申し訳ないが・・・)おそらく、頭か心臓を狙うだろう。日常生活で殺すことを全く意識していない人間でもそれぐらい簡単にわかる。バスはご存じのように生まれながらの殺戮者だ。殺し方はよく心得ているだろう。

 まず、小さい魚のアタリ、これは皆さんも経験があるだろうが意外なほどハッキリする。なぜなら小さい魚は獲物を弱らせるために、食いついて首を振るからだ。それと、もう一つ特徴がある。例えば細長いワームを使用している時くわえても、すぐに飲み込まず、そのまま移動してから飲み込もうとする。これは生存競争が厳しいために、仲間に餌を横取りされない為だろう。チビ釣ですぐフッキングすると、すっぽ抜けるのはそのためだ。

 大きい魚はアタリが細かい。しかし例外も存在する(存在した、昔は)。スレていない頃。クランクベイトのニーリングをしていた時。竿がひったくられる様なアタリが何回もあった。これは、大きい魚が遠くから追いかけてきて食った為に強烈に現れたのだろう。しかし今はスレきった為に遠くから追いかけてきてはくれない。だが今でも強烈なアタリをだす方法(アクション)というのはある。

 最初の話の戻るが、チビもランカーも獲物を楽に殺したいと考えているだろう。ではどうするか、当然弱点を狙うだろう。目というのは必ず頭にある、当然そこを狙ってくるプラグにアイスッポト(黒い丸)を書くと効果的なのはそのためだ。そのためにプラグは、活性がある程度あれば殆ど前のフックに掛かる。(リアフックに掛かるのはおそらく、食うため、殺すためではなく、単にちょっかいをだしただけだろう、低活性に多い)。

 では、細長いテキサスリグなどで頭に食いつかせる方法はないのだろうか?じつはある。それは、メリハリつけたフォールを交ぜた早い動きだ。生物は高速で移動する時は、頭がやはり先端にある、この動きは目あるいは顔となる物が何もついていないテキサスリグでも魚に頭の位置を教えることになる。

 そのために、バスは底に着く寸前、頭、ちょうどフックのある位置に食らいつく。このアクションは、別の効果もある、止めていないので、魚はルアーのシルエットをしっかり見られない偽物とばれにくい。

 では、最大効果のあるベイト、ラバージグはどうなのか?意外かもしれないが、ジグヘッドリグとラバージグではラバーがあるか、ないかの違いだけなのにアタリの出方は違う、ラバージグの方がこまかいのだ。これは、ラバーのフワフワした感触を魚が楽しんでしっかりくわえない為なのか?

 だがラバージグにも魚にしっかり食いつかせる方法がある。それは食いついた時に竿を揺するのだ。こうすると口の中で暴れるようになり、しっかり食いついてくる。(やりすぎると飲まれてしまう)。

 最後にこれが一番難しく未だに理解できない。・・・・・・・・・・・・・・・・スピナーベイトだ。
スピナーベイトのアタリは、ハッキリ出る。ましてやランニングベイトだ。そう思っているあなたは甘い。ロッドに殆ど出ないアタリがある。巻いていて2、3秒、ん?と思ったことがないだろうか?それは50cm以上の魚と思っていい。小さい魚は首を振る。しかし、ランカーは一撃で吸い込める。後ろからこられて、フッと吸われると殆ど解らない。これは、うまく口で言えないので経験してもらうしかない、だが、このアタリを取れるようになるとあなたの、ランカーキャッチ率はあがるはずである。

 ここに書いたのは、ほんの一例にすぎない、全てのノウハウを書くと私のような未熟者でもこれの10倍は書けてしまう。アタリは、ただのアタリではない、そのときの魚の状況を何よりも教えてくれる情報源なのだ。

だるま親方。


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