だるま親方 レポート

VOL.7 ランカーの方向性  4月9日掲載

音とランカー

 昔、琵琶湖の湖西地方は釣人も少なく、魚はスーパーどあほ状態だった。一番効果があったのは、バイブレーションで、ルアーがほれる人間なら誰でも釣れた。

 ヒットルアーは最初はラトルトラップだった。それが、TDバイブレーションになり最後はラトリンラップになった。このルアーの駄目になりかたは、最初よく釣れるが、だんだんサイズがおちてきて、最後には、ルアーを投げると逃げていく。ヒットルアーは、だんだん動きがタイトで静かなルアーへと移っていった。

 このことから何が解るかというと、全くスレていないところでは、魚(ランカー)もどんな音にも反応するが、スレだすと。だんだん反応するどころか、へたをすると逃げ出してしまう。今でも湖西は無数に魚がいるが、(ボートから目視で確認できる)かってほど簡単で無いために、魚が全くいないのではないかという錯覚さえする。クリアーのためにルアーを魚は目で確認でき音は釣人の増加とともに完全に覚えられたようだ。

 バイブレーションプラグは凄まじい音をだすがゆえ、台風前とか、ものすごいハイコンディションの時はすばらしい効果を発揮するが、今の琵琶湖の岸釣では、年に数える程しかない。例えでバイブレーションを出したが、今や魚はスレきってへんな音を出すものに飛びつきにくくなっているのは確かだ。

 では、プラグでは釣れないのか?答はノーだ。スレきったところでは、ワームには反応しないがプラグではやりかたによっては釣れる。まずクランクベイト、どんなに酷い条件の時でも最初の一発だけはクランクにガツーンとくる奴はいる。ただ、クランクベイトを棒引きすると、リングとフックの当たる音というのは予想外に大きいので、釣れ続かないのも確かである。ではジャーキング、以外かもしれないが、条件によってはスレ場所で死ぬほどはまる時がある。

 確かに音はするが不規則なので、棒引きの連続音と違い魚にばれにくい。それと、みんなやっているだろうが、サスペンドプラグでほっておくことだ。音がしないために魚は視覚でしか確認できない。よくラインを張っておけというが、これだと、プラグがドンドンまえに来てしまうので、スレからしの場所では、やや弛めたほうがいい、いい竿なら糸がゆるんでいても当たりは解る。

 無音あるいは、ばれにくい音の出しかた(ジャークとか)は魚に音での確認を許さず、視覚と側線だけになるので、3つある要素のうち、1つを奪うことになる。さらに、地味なカラー、小さいサイズ、早い動きは、視覚もある程度鈍らせることができる。ルアーは所詮偽物なので、ごまかした者の勝ちである。

 ここまで書くと音は悪のように聞こえるが、そうではない友人に聞いた話だがスレていない、日吉ダムの初期のころとかは、エレキの音に魚が一杯集まってきたそうだ、最初の話に戻るが、湖西など有名になる前は、一番効果があったのは、やはり音のするルアーだった。

 ただ、今の釣場の現状では、みなさんも知っているだろうが、馬鹿な音を出すと逃げていく魚ばかりだ。へんな音は出来るだけ出さないほうがいい。ただ、唯一効果的な音は今でもある、岩とか堅い物に当たった時の鈍い音は、妙にビッグフィッシュに効果がある。

 魚もしょっちゅう聞けないためか、未だにこれには、スレていない。ここ最近プラグの性能は飛躍的にあがった。みなさんもこれらのことを考えて、ルアーを使うと、また違った釣が出来ると思う。有名ルアーも使わなければただのゴミだ。ぜひ使用してみましょう(根性がいるが)。

だるま親方


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