だるま親方 レポート

VOL. ランカーの方向性  5月1日掲載

ヒットルアーの移り変わり

 7、8年前の琵琶湖は魚は無数にいた。そして全くスレていなかった。北と南は雑誌に早くから注目されていたが、湖西地方、とか堀切は、人が殆ど来なかった為に何を投げてもよく釣れた。しかし、ランカーは別だった。昔の琵琶湖は魚が無数にいたので小さい魚が先に食らいついてしまう。

 では、どうするか?10インチワームや極端にデカイトレーラーをつけたラバージグなどをほうりこんだ。このサイズだと小さい魚はビビッテ食いつかない。特にラバージグなどは、水中でウニのように刺刺しく広がるので危険動物のように見えるだろう。こんな物に食いつくのは敵がいないランカーバスだけである。

 現在はどうか?言うまでもないだろう。上のようなルアーを使えば、半年に一回はスーパーランカーが釣れるだろうが、ボーズを何十回と食らうだろう。ランカーに限らず時代はコンパクトなサイズのルアーへと移り変わっている。

 大きいルアーは目立つが荒もついでに目立つために、危険を犯してまで食らいつ こうという魚はいない。なぜなら、そんな物に食いつかなくても、海老や鮎が無数にいるからだ。小さいルアーほど魚に恐怖心を抱かせないのは事実である。じゃあ、小さいほどいいのか?答はノーだ。

 大きい魚は、やや沖めにいるし、小さすぎると目立たないからだ。それなりに目立ち、そして不自然さが出にくく、ランカーにアピールするサイズ、今は6インチ前後だと思う。7、8年前の6インチは標準サイズだった。そしてランカーは8インチ〜10イ ンチだった。今は標準サイズ、3、4インチ、ランカーはそれよりやや大きい6インチ前後だと思う。そして、何度も言うが荒を目立たせない動きをさせることだ。早くひくと誤魔化せるというのは何度も書いたが、その逆に超スローというのも、以外と荒が目立たない時がある。普通のスピードで引くとリズミカルに(機械的に)泳ぎ魚に見破られやすいが、超スローなら引くほかに、水の微かな流れの影響をうけて、不規則にユラユラ揺れたりする。これは岩などのカバーについている奴に特に効果がある。

 ランカーにアピールする動きというのは、小さい魚を釣る動きとは微妙に異なる。ランカーを釣るルアーは時代とともにサイズダウンしてきたが、アクションは何も変わっていない。ただ最近上記の経験を覆す合理的な釣りかたを知った。名古屋釣法だ。 8〜10インチという長いワームを使うが、細いために魚に驚異を与えない。そして、長いために目立ち、不規則に揺れるために魚に全体像を捉えられにくい。それと、細長い為に魚にとっては、沢山食べたのと同じことになる。正直見かけはカッコ悪いが、なるほど合理的な釣りである。

 ここまで、書いていて思うのは、ランカーと言っても生物それも自然界で生き残ってこれたのは、無駄なことをしない合理主義だから勝ち残ってこれたのではないだろうか?そう考えると、ある程度推測がたてやすいがどうだろう?

 これからの時代魚、特にランカーは数が減ってドンドン釣りにくくなっていく、ある程度狙わないと掠りもしないだろう。だからこそ、相手の上をいく釣りかたをしないとダメだ。昔のランカーハンターが時代についていけず、次々に脱落している、わたしも脱落しないように今以上にやっていきたいと思う。

だるま親方


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