だるま親方 レポート |
VOL.21 ランカーの方向性 7月26日掲載
ノーシンカーテクニック
ある意味よく雑誌等に最後に口を使わすテクニックと照会されるが本当にそうだろうか?今回はノーシンカーについて書いてみたいと思う。
釣りにいくと何回かは(しょっちゅうか?)完全に魚を見失うことがある。こんな時はどうするか?どこに魚がいるか全くわからないので、クランクベイトで広範囲を探る。
スローな釣は一切しない。なぜなら魚がいないかもしれないところで、例えどんなに効果があっても時間がかかる釣りはリスクが大きいからだ。
前回も書いたが、クランクベイトでガツーンとくる馬鹿はどんな条件の時にもいる。それなら広い範囲で馬鹿を探した方が魚に巡り合える確率が高いからだ。また極端に寒い時にもノーシンカーは使わない。2月などの厳寒期には魚がしっかりとルアーをくわえないためにフッキングができない。
余談だが極端に寒い時期でもシャローにいるランカーには関係ない。むしろ重いラバージグやジグヘッドをキビキビ動かした方がアピールすることもある。ただノーシンカーは飛ばないために(センコーを除く)ランカーのいる所まで届かない。
話をもとに戻すが極端に寒く多くの魚がしっかりと口を使わない時期は、(シャローはともかく深場にいるランカーは結構タフである)サスペンドプラグで触れたらひっかけるような釣りをしたほうが良い。
では、どんな時にノーシンカーは有効か?ずばり藻が生えていてプラグ類ではひっかかるような場所である。水温は上は夏場から下は12月ぐらいまでは大丈夫である。まあ早い話厳寒期を除く一年中だ。
バスは物陰につく。本当にそうか?考えてみてほしい。沖のほうで、ボーと浮いている魚を見たことがないだろうか?
しかし、多くのアングラーはそんな魚は無視する。なぜなら、何もない所で浮いている魚は極めて釣り悔いことを知っているからだ。
バスは物陰に付くのではなく物陰、あるいは障害物に付いている魚のほうが釣りやすいのだ。変質者が電信柱の陰でオネエちゃんを狙うのと同じである。
「ノーシンカーは障害物に強い」ということは、やる気のある魚の所にかなりタイトに放りこめる。これがノーシンカーの強みである。そしてバスは落ちてくるものに異常に反応する。この自然にゆっくり落とす動作を繰り返せることがノーシンカーの最大の強みでもある。
具体的にはロッドを少し立ててラインを張る。弛みきったらまた張る。この動作を繰り返すことでバスにとって魅力的な落とす動作を何回も見せることができる。不自然にしゃくると糸がなるのでなるべく自然な動きをさせた方が効果がある。さらに藻の上で使うと、一層効果がある。
ガード性能が高くゆっくりと落ちるために、水深3mで2m50cmまで藻が生えているようなところでも、その50cmの隙間をゆっくりと自然に引いてこれるし、藻の上に乗せることもできる。これはプラグでは絶対に真似が出来ない。
そしてリグのセッティングだが、これが思いのほかシビアになる。まずフック、これが重り替わりになるために、沈下スピードに相当影響する。そして、フックの長さがアクションにも影響する。
ノーシンカーはフッキング率がかなり悪いためにロングシャンクを使いたくなるのが人情だが、アクションが悪くなるので短めのフックをお勧めする。じゃあショートバイトが取れないだって、心配はいらない、でかい奴は一発で飲み込むし小さい奴はグーと走らないとフッキング出来ない。それならアクションを優先したほうが良い。
そして、ラインセレクトこれは、細いからいい、太いから悪いとは一概に言えない。岸釣りの場合横の釣りになるために太いラインだとラインの浮力でさらにゆっくり沈む。そして障害物回りは太いラインのほうが安心だ。
しかし、少しでも水深のあるところで太いラインでノーシンカーを使うと、頭が浮き、尻から落ちる感じになるので細いラインのほうが有利である。(じっさいこれでボロ負けしたことがある)
あと皆馬鹿にしてやらないが、ノーシンカーの棒引きは思いのほか効果がある。ただし、テール震えるようなワームは前にボールベアリングスイベルを付けること。思いのほかヨレがかかりヒット一発で切れることがある。
最後に誰もがハマル、ノーシンカーの欠点を書いてみたい。
ノーシンカーはアタリの数、あるいは追ってきた数なら、他のルアーを圧倒する。しかしこんな経験はないだろうか?
アタリ30回、ヒット0・・・・・・・いくらアタリがあっても釣れなければ意味がないこんな時はシャッドプラグなどに変更することをお勧めする。(とりあえず魚がいるかどうかは解るが)
PS.ノーシンカーワームの素材は塩入、味付きなどの素材のワームを使うと魚がルアーを離しにくくなる。
だるま親方