だるま親方 レポート

VOL.31 ランカーの方向性  10月4日掲載

ヘビーキャロライナリグ

 主に琵琶湖では岸から使用されるリグである。今回はかって程、使用されていない、ヘビーキャロライナリグについて書いてみたいと思う。

 なぜ、5年ほど前の琵琶湖でヘビキャロが流行ったか?それは、琵琶湖で岸釣りをする場合、場所がどうしても砂浜のような所になり、岸付近には魚がいないようなイメージになる。当然そんな所ではロングキャストをしなければならない。ということは重いキャロライナリグになってしまう。では現在は、なぜかって程使用しているアングラーが減ったのか?
 当時の、特に電磁ブレーキのリールは軽いルアーを投げるのが苦手で、軽いルアーは飛ばせなかった。しかし、ここ近年、技術の進歩や新素材で飛躍的にリールの性能が上がり、かなりの軽いルアーでもキャスト出来るようになった。メーカーも有名デザイナーに大金を払ったカッコだけのリールよりも本当に性能の良いリール方が市場に受け入れられることやっと分かったようだ。
 今のリールでヘビキャロをすれば魚の居るところを遥かに飛び越えてしまうだろう。 それとライトリグの進歩により、ほんのすぐ前にいる魚も釣れるようになり、必ずしも沖を狙う必要もなくなってしまった。バスは人間がいないとびっくりするような岸間際にまで寄ってくる。(いつもいるとは限らないが)

 何時ものように文句ばかり書いたがヘビーキャロライナリグの効果が薄れたわけではない。では、どのように使うのか?利点、欠点をあわせて書いていきたいと思う。

 まず、深場をスモールワームで釣る場合どうしても沈下が遅くなってしまう、かといってテキサスリグでスモールワームにヘビーシンカーをつけるとバランスを崩してお話にならない。このような時に使用すると効率的に釣っていける。
 ただ、ヘビーキャロライナリグはシンカーの後ろのワームが浮いて中層を釣り、止めるとノーシンカーになるようなイメージがあるが、実際は着水して一度でも引いてしまうとワームは地面スレスレを泳ぎ、止めると一瞬しかノーシンカーにならない。だからノーシンカー程動きに自然さはない。
 しかし、これを逆に利用すると、底付近で場所を絞れない魚を効率的に釣っていき、しかもどんな軽量なルアーもつけられる。
 シンカーの動きで他にはだせない動きも出せる。これがヘビキャロの強みである。この時のアクションは鋭くロッドを横に引くといい、縦にあげてもシンカーが上下するだけで殆ど動かない、横に引いて急に止めると、つんのめって独特のアクションをする。これは他のリグではだせない。
 また、シンカーの後ろではなく、前にビーズをつけておくとビーズは固いので岩場でもめり込まず、藻のあるところでも、ある程度回避する。実際テキサスリグのような一点集中の釣ではないために、よく解らない場所では底付近の釣りに限られてしまうが、広い範囲を探ってくれる。
 またスローに引けば確実に底付近をはいずってくるので、タフにも効果がある。ただこの釣りはリーダーを長くとり、ゆっくり引くためにシンカーが岩に当たってもルアーは殆どアクションをしないために、ルアー自体の持っている能力に頼ることになってしまう、だから本来障害物はルアーを当ててアクションをさせるのに使用するが、キャロライナの場合は障害物に当たるとリーダー分だけシンカーを引き、ルアーを障害物に乗せるといい。
 変わった使い方では、シャローでリーダーを20cmぐらいに短くとり、重いシンカーで早引きすると、ルアーが踊りまくる。はまると異常に効果がある。短ければ動き重視、長ければ漂わす感じじゃないだろうか実際入れ食いになりにくいリグなので、最適な長さは経験を積まないと解らないが。

 最後にフッキングは必ず横にする、でないとシンカーが上下するだけである。最近の流行は激しく、あっという間に古くさくなってしまうが、魚には関係無いので試してみてはいかがだろう。

だるま親方


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