だるま親方 レポート

VOL.38 ランカーの方向性  12月20日掲載

ウインターシーズン2

 前回は冬について私個人の独断的な意見を言った。皆さん批判もあるでしょうが今回も私の考えを書きます。

 冬に釣れる釣場には比較的判りやすい特徴がある。これは、秋のように魚がどこにでも居る時と違い場所は絞りやすい。その特徴をいくつか上げてみたいと思う。

 まず、典型的にランカーが釣れるポイント。
 比較的広大なシャロー(水深2〜3m)ぐらいが広がっており沖に深場を控えているような所だ。誰もが言う条件だが、このような場所がなぜいいか?
 私なりに推測するに、結局バスにとって餌場はシャローであるということだ。冬でも魚は餌を食べないと生きていけない。しかし浅いエリアは水温が急激に下がった時に生命の危険にさらされる。しかし少し沖に深場を控えて居ればバスは縦に移動するだけで最低水温は確保されたエリアに逃げ込める。水は4度の時に一番体積が小さい。そのために4度の水は底に沈み、0度近い水は氷となって水面近くに上昇する。
 小さい野池ならともかく、琵琶湖で魚をランカーバスを殺してしまう程の水温低下はありえない。器が大きく変化に富んでいるからだ。ランカーが釣れるところは特にそうだ。
 意外かもしれないが上記のような場所は夜にランカーが回ってくる。小細工をしなくても適正なルアーさえ使っていればあっさり釣れる。
 シャローで釣れなくても落胆することはない。すぐ沖の深場にランカーが控えているのでヘビーキャロライナでジックリ粘り、時間をあけて再びシャローを攻めればいい。

 では他の場所はどうか?
 目に見えるマンメイドストラクチャーなどは冬にふらっと45cmぐらいのが付いていることがある。何時もはいないが、いればあっさりヒットすることが多い、しかし後は続かないが・・・・・。
 冬のマンメイドストラクチャーに付いている魚は妙に45cmぐらいまでが多い。思うに小さい魚は体力が無いために浅場にこれないが、40cm以上なら体力があるためにシャローへも出てこれる。しかし55cmを超すスーパーランカーは、このような人間に丸分かりの場所を利用しなくても一番良い場所を陣取っているので、マンメイドストラクチャーを利用しないのでは無いだろうか?
 自然界の法律は強い個体に有利な様に出来ている。当然強い個体は一等場所を陣取る。わざわざ朝、昼、夕方、天敵人間がルアーを放りこむ場所に居る必要はないのだ。

 砂場はどうか?
 水泳場のような砂場は砂漠と同じで水温が急激に下がってしまう。しかし、唯一いい釣場になる条件がある。大カナダ藻が生えていることだ。
 藻が生えていることで魚が付く出来れば、浅い所から深場の入り口にまで生えていると尚良い。
 大カナダ藻は水の悪いところには生えない。冬でもランカーは体力が有るために極端に寒くないかぎり水通しのいいエリアを選ぶ。水泳場は延々何もない砂浜の為に藻があると周囲の魚がそこに集中する。バスは何か変化の在るところを好む。よく釣れるエリアは何かしら変化がある。
 朝一番釣に行くと外気より水が暖かいために水面から湯気が出ている。これは、ほんのちょっとの変化だが大変重要な要素だ。

 他にも冬の釣りでは重要な要素がある。それは素手で握れるタックルが必要と言うことだ。
 シマノのシャウラは大変完成度が高く優れた竿であるが、グリップがアルミの冷間鍛造(通常より低い温度で行う鍛造、密度が高く強度がある)であるために冷たくて握れない。素手で握れないと操作性が悪く、感度も落ちてしまうのでお勧めしない。(あくまで冬、私はシャウラを4本持っている。)
 これは、些細なことだが冬の釣をされた方なら解ると思う。(シャウラの高性能はグリップによるところも大きいが・・・・・。)
 まあ結局は個人の好みなので、絶対ということはないが、冬の釣りは技術よりも場所と忍耐、皆さんの冬の釣りも教えてください。お待ちしています。

だるま親方


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