大型ミジンコ「プリカリア」  1999/06/02水曜日 更新

琵琶湖で大型ミジンコが発見されたとの記事が掲載されていましたので、記事の内容を掲載しました。以下引用。


大型ミジンコ「プリカリア」

70年ぶり琵琶湖で確認

休眠卵で命つなぐ? 水質の改善を裏付け

 滋賀県の琵琶湖で、通常は見られない大型のミジンコが出現していることを、大津市にある京都大学生態学研究センターの占部城太郎助教授(水界生態学)が一日までに確認した。約七十年ぶりの発見とみられ、占部助教授は「水質が良好なことを示しているが、一方でミジンコを食べる魚が減少している可能性もある」と話している。 

 通常、琵琶湖で見られるミジンコは体長一ミリ程度の「ダフニア・ガレアタ」(和名カブトミジンコ)だが、今回見つかったのは、北米やヨーロッパの湖沼が分布域で、最大三・五ミリにも成長する「ダフニア・プリカリア」

 占部助教授は四月上旬、琵琶湖の北湖の滋賀郡志賀町沖で大きなミジンコを発見。プリカリアと確認した。その後の同町沖での生物調査で、湖水に含まれるミジンコの約七割がプリカリアであることを突き止めた。北湖の対岸側になる長浜市沖でもまとまって見つかったことから、北湖全域に分布しているとみられる。 

 プリカリアは国内の他の湖では見つかった例がないが、琵琶湖では一九二六年と三二年に、よく似た別種のミジンコが見つかり、その後絶滅したという記録が残っている。

 占部助教授は、当時別種とみられていたミジンコが実はプリカリアで、乾燥や冷水などに何年も耐えられる休眠卵などでひっそり生き延び、七十年ぶりに好条件が重なって数を増やした−と仮説を立てている。

 プリカリアは富栄養湖には生息しにくいことから、生息の確認は水質が比較的良好なことを示している。それを裏付けるように、北湖の透明度は例年なら四−六月には五メートルほどなのに対し、今年は七−八メートルという。プリカリアにも植物プランクトンをろ過し、富栄養化を抑える働きがある。

 半面、アユなどに狙われやすい大型ミジンコが大量に出現したことは、琵琶湖の魚の減少を示すとも考えられる。

平成11年6月2日中日新聞朝刊掲載


 確かに今年は水は綺麗ですね。シャローで釣りをしていてもそこ丸見えでアプローチにすごく気を使ってます。しかしながら「大型ミジンコ大量出現=琵琶湖の魚減少」と言う図式も示されるようですと、ブラックバスの増加による在来魚種の減少が影響していると騒がれると、益々ブラックバスの捕獲が進むようで心配です。

 私個人の意見としては、アシ際の減少などによる産卵場の減少などの方が長期的に見たとき、魚に与える影響は大きいように思います。バスの移入によって一時的にブラックバスが大増殖して在来種が減ったかもしれませんが、今は琵琶湖内の生態系の中でバランスがとれているように思っています。

 また、この辺り詳しい方いらっしゃったら教えて下さい。

 

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